レーダー対空ユニットを狩りに来たSEAD機を逆に狩る方法
「皆さんこんにちは、前回はレーダー対空ユニットのレーダー切替のタイミングについてレクチャーしました」
「今回の初心者向けWargame: Red Dragon(以下、Wargame: RD)攻略チュートリアルでは、SEAD機に対するレーダー対空ユニットのレーダー切替のタイミングについてレクチャーします」
「あれ? SEAD機が来たらレーダーを切って、SEAD機が去ったらレーダーをONにするだけじゃダメなの?」
「レーダー対空ユニットが森林内に隠れているのならいいんですけど、開けた場所に配置している場合、事前にレーダーを切ったとしても、SEAD機の機銃掃射をしばしば受けることがあります」
(↓)機関砲を搭載したSEAD機が対レーダーミサイルを発射する前に、レーダー対空ユニットのレーダーをOFFにした場合、SEAD機はレーダー対空ユニットに対レーダーミサイルを発射する代わりに機銃掃射を行います。
「なるほど。対空ユニットが開けた場所にいる場合は、レーダーを早めに切りすぎてもダメなんだね」
「一方、SEAD機が対レーダーミサイルを発射した直後にレーダーをOFFにすると、対レーダーミサイルは目標を見失ってしまうので、貴重な対レーダーミサイルを無駄に浪費させることができます」
(↓)SEAD機が対レーダーミサイルを発射した直後にレーダーをOFFにした場合
(↓)対レーダーミサイルは目標を見失い、レーダー対空ユニットに命中しません。それゆえ、貴重な対レーダーミサイルを無駄に浪費させることができます。
「一般に、SEAD機は再出撃までの補給時間が長いので、対レーダーミサイルを無駄に浪費させる戦術はそれなりに有効ですね」
「対レーダーミサイルを撃たせてからレーダーを切ってミサイルを浪費させるって、実に嫌らしい戦法ね」
SEAD機に対するレーダーOFFのタイミング
(1)SEAD機が対レーダーミサイルを発射する前にレーダーをOFFにした場合、SEAD機から機銃掃射を受ける場合がある
(2)SEAD機が対レーダーミサイルを発射した直後にレーダーをOFFにした場合、対レーダーミサイルを無駄に浪費させることができる
「次に、レーダーをONにするタイミングですが、SEAD機が去ってからレーダーをONにするのではなく……」
SEAD機がレーダー対空ユニットの頭上を通過した直後にレーダーをONにしてください
「え? SEAD機がまだ上空にいるのに、レーダーをONにしてもいいの?」
「これについて海外のWargamerのバイブル『200-Page Guide to Wargame: Red Dragon』の著者のSandyGunfox氏は、次のように述べています」
『200-Page Guide』のSandyGunfox氏の言葉
一般的な戦術は、SEAD機が頭上を通過するまでレーダー武装を無効にしておき、その後、レーダー武装を有効にして、SEAD機の尻の穴にミサイルかAAAをぶっぱなすことだ(航空機は前方の円錐内の目標しか撃つことができないことを覚えておいてほしい)。
「SEAD機は、前方の目標しか対レーダーミサイルや機関砲を撃つことができないので……」
対空ユニットの頭上を通り過ぎた直後は、SEAD機は全くの無防備となります
「それゆえ、SEAD機がレーダー対空ユニットの頭上を通過した直後にレーダーをONにすると、下図のように……」
SEAD機を一方的に狩る
「……ことができるんですよ」
(↓)SEAD機がレーダー対空ユニットの頭上を通過した直後にレーダーをONにすると、SEAD機を一方的に狩ることができます。この後、SEAD機はレーダー対空SAMのミサイルに撃墜されました。
SEAD機は、前方の目標しか対レーダーミサイルや機関砲を撃つことができない
↓
対空ユニットの頭上を通り過ぎた直後は、SEAD機は全くの無防備となる
↓
SEAD機がレーダー対空ユニットの頭上を通過した直後にレーダーをONにすると、SEAD機を一方的に狩ることができる
「ちょ……」
レーダー対空ユニットの天敵のはずのSEAD機が
逆にレーダー対空ユニットに狩られる
「……なんて、レーダーの切替のタイミングによっては、そんな『窮鼠猫を噛む』的なプレイも可能なのね」
「このように、Wargame: RDにおける対空ユニットのレーダーの切替は、SEAD機が飛んできたらレーダーをOFFにして、SEAD機が去ったらレーダーをONにするといった単純なものではありません」
「レーダーの切替のタイミングによっては、SEAD機の対レーダーミサイルを無駄に浪費させられるだけでなく、逆に天敵であるSEAD機を撃墜することも可能になるのです」
「レーダーの切替に、こんな恐ろしいテクニックがあるなんて知らなかったわ。道理で、マルチ戦で外人プレイヤー相手にSEAD機を飛ばしても、なぜかいつも返り討ちにあうわけね」
「マルチ戦では、初心者のSEAD機はカモだと思われているので、くれぐれも注意してくださいね」
「というわけで、今回の初心者向けWargame: RD攻略チュートリアルのまとめです。みなさん、お疲れ様でした」
まとめ
SEAD機に対するレーダーOFFのタイミング
(1)SEAD機が対レーダーミサイルを発射する前にレーダーをOFFにした場合、SEAD機から機銃掃射を受ける場合がある
(2)SEAD機が対レーダーミサイルを発射した直後にレーダーをOFFにした場合、対レーダーミサイルを無駄に浪費させることができる
『200-Page Guide』のSandyGunfox氏の言葉
一般的な戦術は、SEAD機が頭上を通過するまでレーダー武装を無効にしておき、その後、レーダー武装を有効にして、SEAD機の尻の穴にミサイルかAAAをぶっぱなすことだ(航空機は前方の円錐内の目標しか撃つことができないことを覚えておいてほしい)。
SEAD機は、前方の目標しか対レーダーミサイルや機関砲を撃つことができない
↓
対空ユニットの頭上を通り過ぎた直後は、SEAD機は全くの無防備となる
↓
SEAD機がレーダー対空ユニットの頭上を通過した直後にレーダーをONにすると、SEAD機を一方的に狩ることができる
レーダー対空ユニットのレーダー切替のタイミング
「皆さんこんにちは、前回はECMが高い航空機の対処の仕方についてレクチャーしました」
「今回の初心者向けWargame: Red Dragon(以下、Wargame: RD)攻略チュートリアルでは、レーダー対空ユニットのレーダー切替のタイミングについてレクチャーします」
「マキさん、何か質問はありますか?」
「ねえ、ゆかりん。レーダー対空ユニットを使っていると、Su-24やMig-25BMにいつもアウトレンジでやられてしまうんだけど」
「Su-24やMig-25BMなどのSEAD(Suppression of Enemy Air Defence、敵防空網制圧)機は、長射程かつ高火力の対レーダーミサイルを搭載しているので、レーダー対空ユニットにとってはまさしく天敵のような存在ですね」
(↓)SEAD(Suppression of Enemy Air Defence、敵防空網制圧)機は、長射程かつ高火力の対レーダーミサイルを搭載しているので、レーダー対空ユニットにとってはまさしく天敵のような存在です。
「天敵のような存在って、それじゃどうしようもないの?」
「いえ、レーダー対空ユニットのレーダー武装をOFFにすれば、SEAD機の対レーダーミサイルを無力化することができます」
(↓)左クリックでレーダー対空ユニットを選択後、ゲーム画面の下に現れる武器アイコンを左クリックすると、レーダーをOFFにすることができます。これにより、SEAD機の対レーダーミサイルを無力化することができます。
「なるほど、レーダーをOFFにすれば、SEAD機対策も万全ね」
「また、ソ連軍の2K22 ツングースカMのようなレーダー武装と非レーダー武装の2種類の武装を搭載しているレーダー対空ユニットの場合は、レーダー武装のみをOFFにすることもできます」
「これにより、SEAD機の対レーダーミサイル攻撃を無力化すると同時に、非レーダーミサイルによる対空攻撃を行うことができます」
(↓)ソ連軍の2K22 ツングースカMのようなレーダー武装と非レーダー武装の2種類の武装を搭載しているレーダー対空ユニットの場合は、レーダー武装のみをOFFにすることで、SEAD機の対レーダーミサイル攻撃を無力化すると同時に、非レーダーミサイルによる対空攻撃を行うことができます。
「レーダー武装のみOFFにすることもできるのね」
レーダー対空ユニットを一括管理する方法
「でも、ゆかりん。レーダー対空ユニットが1つだけならともかく、レーダー対空ユニットがたくさんあったら、レーダーのON・OFFって大変じゃない?」
「レーダー対空ユニットがたくさんある場合は、『発砲を許可/禁止』のショートカットキー(デフォルトキーは"H")も活用すると便利です」
「具体的な活用方法としては、前線にたどり着くまでの間の移動時間に、レーダー対空ユニットからなるグループをCtrl+数字キーによって登録します」
(↓)部隊が前線にたどり着くまでの間の移動時間(約2〜3分)を有効活用して、前線への各ユニットの細かい移動指示や、レーダー対空ユニットや砲撃ユニットのグループの登録、レーダー対空ユニットや偵察ユニットの武装のON・OFFなどをすべて済ませておきましょう。上級者はこの前線までの移動時間を最大限に活用しています。
「このように、レーダー対空ユニットのグループを登録後、数字キーで呼び出して『発砲を許可/禁止』のショートカットキーでレーダー対空ユニットの武装をまとめてON・OFFすることにより……」
レーダー対空ユニットを
一括管理できます
レーダー対空ユニットの武装をまとめて切り替える方法
前線にたどり着くまでの間の移動時間に、レーダー対空ユニットからなるグループをCtrl+数字キーによって登録
↓
数字キーでレーダー対空ユニットのグループを呼び出し、『発砲を許可/禁止』のショートカットキーでレーダー対空ユニットの武装をまとめてON・OFFすることができる
「なるほど、この方法なら、数字キーと『発砲を許可/禁止』のショートカットキーだけで、全てのレーダー対空ユニットの武装をまとめてON・OFFにできるから便利ね!」
「なお、新しく呼び出したレーダー対空ユニットを既存のグループに追加登録したい場合は、Shift+Ctrl+数字キーで追加登録することができます。これも知っておくと便利ですね」
レーダーのON・OFFのタイミング
「でも、ゆかりん。レーダーのON・OFFって、具体的にどうすればいいの?」
「これは人によってよりけりですね。デフォルトでレーダーをOFFにしておいて、SEAD機以外の航空機が来たらレーダーをONにする人もいますし、それとは逆に、デフォルトでレーダーをONにしておいて、SEAD機が来たらレーダーをOFFにする人もいます」
レーダーの切替には2つのスタイルがある
1.デフォルトでレーダーをOFFにしておいて、SEAD機以外の航空機が来たらレーダーをONにする
2.デフォルトでレーダーをONにしておいて、SEAD機が来たらレーダーをOFFにする
「どっちがいいの?」
「その人の注意力・管理能力・好みにもよるので一概にいえませんが、例えば、レーダーをOFFにするのを忘れてSEAD機にやられることが多い人は、デフォルトでレーダーをOFFにしておくといいかもしれません」
「この場合、敵の航空機が来たときにSEAD機が混じっていなければ、レーダーをONにして敵の航空機を迎撃し、敵の航空機が去った後に、再びレーダーをOFFにします」
1.デフォルトでレーダーをOFFにした場合のレーダー切替のタイミング
(1)敵の航空機が来たときにSEAD機が混じっていなければ、レーダーをONにする。
(2)敵の航空機が去った後に、再びレーダーをOFFにする。
「一方、戦闘中も上空警戒を常に怠らない注意力のある人は、デフォルトでレーダーをONにしておき、敵のSEAD機が来たときだけレーダーをOFFにするといいかもしれませんね」
2.デフォルトでレーダーをONにした場合のレーダー切替のタイミング
(1)敵のSEAD機が来たときだけ、レーダーをOFFにする。
(2)敵のSEAD機が去った後に、再びレーダーをONにする。
「どちらの方法も一長一短ありますが、操作量からいえば、後者のほうはSEAD機が来たときだけレーダーをOFFにすればいいので、後者のデフォルトレーダーONのほうが操作量が少なくていいかもしれませんね」
「でも、瞬時にSEAD機の区別ができないといけないんでしょ?」
「そうですね。なので、下のSEAD機のリストを見て、最低限、敵軍のSEAD機の名前を覚えておいてください」
(↓)SEAD機のリストです。SEAD機を確認後すぐにレーダーの切替ができるように、事前に敵軍のSEAD機の名前を覚えておきましょう。また、ソ連軍相手の場合は、偵察ヘリのKa-52も対レーダーミサイルを搭載しているので要注意です。
「SEAD機って、こんなにたくさんあるんだ」
初心者向け超簡単なレーダーの切替法
「でも、ゆかりん。あたし、暗記があまり得意じゃないのよね。それに、操作が忙しすぎて、プレイの最中にSEAD機が来てもとっさに対応できそうにないよ」
「そういう人のために、初心者向けの超簡単なSEAD機の回避法を教えます」
「超簡単なSEAD機の回避法? そんな方法があるんだ?」
「はい。この方法は……」
SEAD機を飛ばす側の心理を
逆手にとった方法
「……といえます」
「SEAD機を飛ばす側の心理?」
「一般に、SEAD機が飛んでくるタイミングは、相手がレーダー対空ユニットの存在を知った直後です」
「例えば、レーダー対空ユニットを森林内に隠した状態(レーダー対空ユニットのタグが常に点滅している状態)で、レーダー対空ユニットのレーダーをONにしたとします」
「このとき、レーダー対空ユニットは隠れた状態にあるため、敵にその存在が知られていません。なので、敵がSEAD機を飛ばしてくる可能性は極めて低いです」
「たしかに、レーダー対空ユニットがいるかどうかも分からないのに、貴重なSEAD機を飛ばすのはリスクが大きいわね」
「一方、レーダー対空ユニットがミサイルや機関砲を発射すると、敵に発見され、レーダー対空ユニットのタグが点滅しなくなります。この後、SEAD機が飛んでくる可能性が極めて高いといえます」
「特に、対人戦の場合は、航空機が撃墜された直後は報復したくなるわね」
「なので、レーダー対空ユニットがミサイルや機関砲を発射した直後は、すぐにレーダーを切って数分間、様子を見てください」
「そして、レーダーを切った後、数分経ってもSEAD機らしき航空機が飛んでこないようなら、再びレーダーをONにしてください」
初心者向け超簡単なレーダーの切替法
一般に、SEAD機が飛んでくるタイミングは、相手がレーダー対空ユニットの存在を知った直後
(1)レーダー対空ユニットがミサイルや機関砲を発射した直後は、SEAD機が飛んでくる可能性が高いので、すぐにレーダーを切って数分間、様子を見る
(2)レーダーを切った後、数分経ってもSEAD機らしき航空機が飛んでこないようなら、再びレーダーをONにする
「たったこれだけの手順ですが、この方法なら、レーダー対空ユニットがミサイルや機関砲を発射した後、一定期間レーダーをOFFにするだけなので、SEAD機の名前をよく知らない初心者でも、SEAD機をうまくやりすごすことができます」
「なるほど、この方法なら、操作がそれほど大変じゃないし、SEAD機の名前が覚えられないあたしにもできそうね!」
「なお、対AI戦の場合は、レーダーをOFFにするだけで足りますが、対人戦の場合は、レーダーをOFFにすると同時に、陣地転換も怠らないようにしてください」
「レーダー対空ユニットの存在が敵に知られると、しばしばその場所に砲撃が飛んでくることがありますので」
対人戦においては、レーダー対空ユニットの存在が敵に知られると、しばしばその場所に砲撃が飛んでくることがある
↓
対人戦の場合は、レーダーをOFFにすると同時に、陣地転換も怠らないようにする
「対人戦って、結構面倒ね」
「また、上で紹介した初心者向けのレーダー切替法は、攻撃機とSEAD機をセットで飛ばしてくる上級者相手には通用しないので、注意してください」
「上級者って、攻撃機とSEAD機をセットで飛ばしてくるんだ?」
「攻撃機とSEAD機をセットで飛ばすことにより、レーダー対空ユニットをSEAD機で封じつつ、攻撃機で敵部隊を攻撃することができます」
攻撃機とSEAD機をセットで飛ばすことにより、レーダー対空ユニットをSEAD機で封じつつ、攻撃機で敵部隊を攻撃することができる
「これも、役割の異なる複数のユニットを組み合わせることにより、予想以上の効果が生まれるうまい運用法の例といえますね」
「なるほど、航空機にも諸兵科連合の発想が役立つんだね」
「というわけで、今回の初心者向けWargame: RD攻略チュートリアルのまとめです。みなさん、お疲れ様でした」
まとめ
レーダー対空ユニットの武装をまとめて切り替える方法
前線にたどり着くまでの間の移動時間に、レーダー対空ユニットからなるグループをCtrl+数字キーによって登録
↓
数字キーでレーダー対空ユニットのグループを呼び出し、『発砲を許可/禁止』のショートカットキーでレーダー対空ユニットの武装をまとめてON・OFFすることができる
レーダーの切替には2つのスタイルがある
1.デフォルトでレーダーをOFFにしておいて、SEAD機以外の航空機が来たらレーダーをONにする
2.デフォルトでレーダーをONにしておいて、SEAD機が来たらレーダーをOFFにする
1.デフォルトでレーダーをOFFにした場合のレーダー切替のタイミング
(1)敵の航空機が来たときにSEAD機が混じっていなければ、レーダーをONにする。
(2)敵の航空機が去った後に、再びレーダーをOFFにする。
2.デフォルトでレーダーをONにした場合のレーダー切替のタイミング
(1)敵のSEAD機が来たときだけ、レーダーをOFFにする。
(2)敵のSEAD機が去った後に、再びレーダーをONにする。
SEAD機のリスト
初心者向け超簡単なレーダーの切替法
一般に、SEAD機が飛んでくるタイミングは、相手がレーダー対空ユニットの存在を知った直後
(1)レーダー対空ユニットがミサイルや機関砲を発射した直後は、SEAD機が飛んでくる可能性が高いので、すぐにレーダーを切って数分間、様子を見る
(2)レーダーを切った後、数分経ってもSEAD機らしき航空機が飛んでこないようなら、再びレーダーをONにする
対人戦においては、レーダー対空ユニットの存在が敵に知られると、しばしばその場所に砲撃が飛んでくることがある
↓
対人戦の場合は、レーダーをOFFにすると同時に、陣地転換も怠らないようにする
攻撃機とSEAD機をセットで飛ばすことにより、レーダー対空ユニットをSEAD機で封じつつ、攻撃機で敵部隊を攻撃することができる
ECMが50%以上のチート航空機を楽々撃墜する方法その2
「皆さんこんにちは、前回はECMが高い航空機の対処の仕方についてレクチャーしました」
「今回の初心者向けWargame: Red Dragon(以下、Wargame: RD)攻略チュートリアルでは、引き続き、ECMが高い航空機の対処の仕方についてレクチャーします」
「マキさん、何か質問はありますか?」
「ねえ、ゆかりん。対空機関砲って、発射速度が高いかもしれないけど火力がいまいちじゃない? だから航空機に命中しても全然撃墜できずに逃げられることが多いような気がするんだけど」
「たしかに、対空機関砲は対空SAMほど火力が強くありませんね。なので、単独で使用した場合は、敵の航空機を撃破する前に逃げられることが多いかもしれません」
「それじゃ、意味ないじゃん! 対空機関砲ってヘリには強いけど、火力が弱すぎて航空機にはてんで使えないよね。だから、あたし、対空機関砲ってもっぱら対ヘリ用のユニットかと思って、Wikiにも下のように書いたんだけど」
マキのWikiへの書き込み
対空機関砲はヘリには使えるけど、火力が弱すぎて航空機にはまったく役に立たない。なので対空機関砲はもっぱら対ヘリ用のユニットとして使用するのが一番!
「マキさん、Wikiにそんなこと書き込んだんですか?」
「そうだけど。でも、あたしの言ってることも、あながち間違いじゃないでしょ?」
「間違いもなにも、マキさん。対空機関砲は、単独で使用した場合は、確かにそのとおりです」
「単独で使用した場合? どういうこと?」
「Wargame: RDの初心者の多くが犯しがちな過ちは、単独のユニットを使って結論を出してしまう点です」
「ですが、Wargame: RDでは、複数のユニットを組み合わせることで、個々のユニットの性能からは予想もつかない効果が生じることもあるのです」
Wargame: RDでは、複数のユニットを組み合わせることで、個々のユニットの性能からは予想もつかない効果が生じることもある
「え! ユニットの組み合わせによって強くなったりするの?」
「論より証拠ですね。実際に、GUNTANKと短SAMを組み合わせた対空戦闘の例を見てみましょう」
「前回お話したように、対空機関砲は1発あたりの命中率が低くても、発射速度の高さが命中率の低さをカバーするので、短時間に数多くの機関砲弾を命中させることができます」
(↓)GUNTANKと短SAMを組み合わせた対空戦闘の例。GUNTANKの機関砲弾を受けたSu-27M。ECM50%のチート航空機でも、発射速度の高い対空機関砲なら余裕で数多くの機関砲弾を命中させられます。
「ここで重要なのは、GUNTANKは、弾丸を命中させるごとに140もの制圧ダメージを与えるという点です」
(↓)GUNTANKは毎分793発もの連射速度と140もの制圧力を有します。
「制圧ダメージ?」
「制圧ダメージを300以上受けたユニットは、8秒間スタン(stunned。気絶)します。スタンしたユニットは、スタン前に行っていたいかなる行動も中断させられ、何も行うことができなくなります」
制圧ダメージを300以上受けたユニットは、8秒間スタン(stunned。気絶)する。スタンしたユニットは、スタン前に行っていたいかなる行動も中断させられ、何も行うことができなくなる
(↓)GUNTANKの機関砲弾を3発受けると、Su-27Mはスタン状態になります。
「でもさ、ゆかりん。航空機がスタン状態になったとしても、別に航空機に対する命中率が高くなるわけじゃないんでしょ?」
「ところがそうでもないようなんです。その証拠に、下の図を見てください」
(↓)Su-27Mがスタン状態になった直後、短SAMのミサイルが当たって、あっけなく撃墜されました。
「え! 短SAMって、基本命中率が40%くらいしかないじゃん! それなのにECM50%のチート航空機を撃墜するなんて、どういうこと!?」
「この不思議な現象について、海外のWargamerのバイブル『200-Page Guide to Wargame: Red Dragon』の著者のSandyGunfox氏は、次のように述べています」
SPAAG(自走対空砲)がSEAD機をスタンさせると
SEAD機のECMは全く役に立たないものとなる
(if some SPAAGs manage to stun them, their ECM isn’t going to do jack shit to save them.)
「ちょ……」
スタン中はECMが働かなくなる
「……って、マジ!?」
「マジみたいです」
「ちょっと、ゆかりん。スタンになったらECMが働かなくなるって、それって、SandyGunfoxさんの個人的な見解じゃないの?」
「私もそう思って、他に裏付けがないか調べてみました。すると、『200-Page Guide』と並ぶ、もう1つの定評の高いガイド、『Wargame: Red Dragon Mechanics Manual』にも同じような記載が見つかりました(第22頁項目9.3参照)」
スタンになった航空機はECMの保護を失うという人もいる。
これは実証されてはいないが、もっともらしいように思われる
(Some say that airplanes that are stunned lose ECM protection. This has not been tested, but does seem likely.)
「マジ!?」
「このように、海外で最も定評の高い2つのガイドが全く同じ結論を述べていることから、かなり信憑性の高い情報ではないかと思います」
「実際、上の戦闘例で示したように、SAMのみだとほとんどミサイルが命中しないSu-27MのようなECMの高い戦闘機でも、対空機関砲の直撃を受けてスタンした途端、ミサイルが簡単に命中する場面が結構見られます」
「でも、スタン状態になるとECMが働かなくなるなんて、いまいち信じられないわね」
「疑問に思うのでしたら、対空機関砲の射撃をスローモーションで追跡してみてください。航空機がスタンした後、ECMが0%の航空機と同様に、機関砲弾が連続的に命中しているように見えませんか?」
「いわれてみると、たしかに……。機関砲弾がいったん命中して航空機がスタンすると、ECMの高低によらず、航空機が機関砲の射程外に逃れるまでずっと機関砲弾が航空機に命中し続けているような気がするわね」
(↓)機関砲弾がいったん命中して航空機がスタンすると、ECMの高低によらず、航空機が機関砲の射程外に逃れるまでずっと機関砲弾が航空機に命中し続けているような場面が多く見られます。
「仮に、航空機のスタン後の機関砲弾の命中率がECMの影響を受けるのなら、航空機のスタン後の命中率は、ECMの高低によって大きく異なるはずです」
「それって、つまり、航空機がスタン状態になった後では命中率が上がる、すなわちECMが働かなくなった証拠ってこと?」
「そういうことになりますね。ただし、私自身、確証はないので、各自対空機関砲とSAMを組み合わせて実験して実際に確かめてみることをお勧めします」
「でも、上で述べたスタン状態とECMの関係が事実とすれば……」
ECMの高い航空機に対しては、連射速度の高い対空機関砲でスタンさせてECMを無効にした上で、レーダーSAM等でトドメをさす連携攻撃が有効
「……であるといえます」
スタン中は、航空機のECMが働かなくなる(各自検証要)
↓
ECMの高い航空機に対しては、連射速度の高い対空機関砲でスタンさせてECMを無効にした上で、レーダーSAM等でトドメをさす連携攻撃が効果的
「このように、ECMの高いチート航空機に対しては、対空機関砲と対空SAMを組み合わせた防空網が効果的です」
「対空機関砲で航空機をスタンしたらECMが無効になるなんて裏技があるなんて、全然知らなかったよ。対空機関砲って、ヘリ対策だけでなくて……」
ECMキャンセラー
としての働きもある
「……のね。そりゃ、使わなきゃ損だわ」
「対空機関砲は、その連射速度の高さとスタンパワーが長所ですが、火力が弱いという短所があります。一方、対空SAMは、火力が高いという長所がありますが、高いECMの航空機に対してはミサイルの命中率が低いという短所があります」
「そこで、対空機関砲と対空SAMを組み合わせることで、対空機関砲の連射速度の高さで敵の航空機を確実に捉えてスタンさせ、ECMが無効になった航空機を対空SAMのミサイルの高い火力で確実に葬り去るという連携攻撃が可能になります」
対空機関砲の長所:高い連射速度とスタンパワー、短所:火力が弱い
対空SAMの長所:火力の高さ、短所:ミサイルの命中率の低さ
↓
対空機関砲と対空SAMの連携攻撃が有効
対空機関砲と対空SAMを組み合わせ、対空機関砲の連射速度の高さで敵の航空機を確実に捉えてスタンさせ、ECMが無効になった航空機を対空SAMのミサイルの高い火力で確実に葬り去る
「このように……」
異なる種類のユニットを組み合わせることにより、その短所を補い、長所を活かした連携攻撃が可能になる
「……のです」
「なるほど、諸兵科連合と全く同じ発想ね」
異なる種類のユニットを組み合わせることにより、その短所を補い、長所を活かした連携攻撃が可能になる
「でも、対空機関砲がECMキャンセラ—として使えるんだったら、もうECM50%以上のチート航空機も全然怖くないわね!」
「今度から対空機関砲と対空SAMを組み合わせて使って、本当にECMが高い航空機が撃墜しやすくなるか、試してみるわね」
「というわけで、今回の初心者向けWargame: RD攻略チュートリアルのまとめです。みなさん、お疲れ様でした」
まとめ
Wargame: RDでは、複数のユニットを組み合わせることで、個々のユニットの性能からは予想もつかない効果が生じることもある
『200-Page Guide to Wargame: Red Dragon』のSandyGunfox氏の言葉
SPAAG(自走対空砲)がSEAD機をスタンさせると
SEAD機のECMは全く役に立たないものとなる
(if some SPAAGs manage to stun them, their ECM isn’t going to do jack shit to save them.)
『Wargame: Red Dragon Mechanics Manual』のResident Mario氏の言葉
スタンになった航空機はECMの保護を失うという人もいる。
これは実証されてはいないが、もっともらしいように思われる
(Some say that airplanes that are stunned lose ECM protection. This has not been tested, but does seem likely.)
スタン中は、航空機のECMが働かなくなる(各自検証要)
↓
ECMの高い航空機に対しては、連射速度の高い対空機関砲でスタンさせてECMを無効にした上で、レーダーSAM等でトドメをさす連携攻撃が効果的
対空機関砲の長所:高い連射速度とスタンパワー、短所:火力が弱い
対空SAMの長所:火力の高さ、短所:ミサイルの命中率の低さ
↓
対空機関砲と対空SAMの連携攻撃が有効
対空機関砲と対空SAMを組み合わせ、対空機関砲の連射速度の高さで敵の航空機を確実に捉えてスタンさせ、ECMが無効になった航空機を対空SAMのミサイルの高い火力で確実に葬り去る
異なる種類のユニットを組み合わせることにより、その短所を補い、長所を活かした連携攻撃が可能になる
ECMが50%以上のチート航空機を楽々撃墜する方法その1
「皆さんこんにちは、前回は対空ユニットの配置の仕方についてレクチャーしました」
「今回の初心者向けWargame: Red Dragon(以下、Wargame: RD)攻略チュートリアルでは、引き続き、効果的な防空網の構築法についてレクチャーします」
「マキさん、何か質問はありますか?」
「ねえ、ゆかりん。航空機の中に、ミサイルが全然当たらないチート航空機があるんだけど……」
「チート航空機?」
「ソ連軍のSu-27Mっていう航空機なんだけど、なぜかこの航空機だけいつもミサイルの雨の中を余裕ですりぬけてしまうんだよね」
「Su-27M? ああ、Su-27MはECMが50%もあるので、ミサイルの回避率が高いんです」
「ECMって?」
「ECM(Electric Counter Measures。電子妨害装置)は、航空機への命中精度に与える補正値で、ECMの数値(%)が高ければ高いほど、ミサイルおよび機関砲の回避率が高まります」
ECM(Electric Counter Measures。電子妨害装置):
航空機への命中精度に与える補正値であり、ECMの数値(%)が高ければ高いほど、ミサイルおよび機関砲の回避率が高まる
「例えば、ナパーム攻撃機のYAK38のECMは0%であるのに対し、マルチロール機のSu-27MのECMは50%であり、後者のほうが前者よりもはるかにミサイルの回避率が高いです」
(↓)マルチロール機のSu-27MのECMは50%であり、ECMが0%の航空機よりもはるかにミサイルの回避率が高くなります。
「なお、航空機のECMに相当するのが、地上ユニットやヘリのサイズです」
(↓)サイズは、艦船と航空機を除く、歩兵を含む全てのユニットに適用される命中精度の補正値です。例えば、サイズが極小のユニットは、サイズが普通のユニットよりも-10%命中させにくくなります。
「サイズが小さいと命中率が下がるのね。発見されにくくもなるのかな?」
「いえ、サイズはユニットを発見する距離とは無関係です。サイズが極小のユニットも、サイズが大のユニットも、ユニットを発見するのに必要な距離は同一なので、注意してくださいね。
サイズ:
艦船と航空機を除く、歩兵を含む全てのユニットに適用される命中精度の補正値です。例えば、サイズが極小のユニットは、サイズが普通のユニットよりも-10%命中させにくくなります。
ただし、サイズはユニットを発見する距離とは無関係です。サイズが極小のユニットも、サイズが大のユニットもユニットを発見するのに必要な距離は同一です。
(↓)自衛隊のNinja(OH-1)は、サイズが極小であるため、命中率が10%も下がります。
対空ユニットの命中率の計算例
「でも、ゆかりん。ECMによって具体的にどれくらい回避率が高くなるの?」
「ECMによるミサイルの回避率を実感してもらうために、練度が猛者(hardened)の改良ホークからミサイルを撃たれた場合を想定してみましょう」
(↓)改良ホークの精度は50%ですが、練度が猛者(hardened)の場合、16%の精度ボーナスがあります
「海外の有志の研究によると、航空機に対する命中率は、以下の計算式に従うものと推定されています」
航空機に対する命中率の計算式
命中率=基本精度×(1+練度補正)×(1-ECM)
「ただし、上式はあくまで推定によるものであり、基本精度が高くなるほど経験値からはずれることが知られています。それゆえ、上式はあくまで目安と思ってください」
「上の命中率の式を使うと、練度が猛者(練度補正+16%)の改良ホークが、ECM0%のYAK38を攻撃した場合、ミサイルの命中率は次のようになります」
計算例
練度が猛者(練度補正+16%)の改良ホークが、ECM0%のYAK38を攻撃した場合
ミサイルの命中率=50%×(1+0.16)×(1-0)=58%
「あれ。練度補正って、単純な足し算じゃなかったのね。てっきり50%+16%で66%になるものと思ってた」
「上式のように、練度補正は単純な足し算ではなく、基本精度に練度補正をかけた値を基本精度に足す計算となっているので注意してください」
(↓)練度補正は単純な足し算ではなく、基本精度に練度補正をかけた値を基本精度に足します。例えば、練度が精鋭(練度補正+32%)の改良ホークが、ECM0%のYAK38を攻撃した場合、ミサイルの命中率は82%ではなく、50%×(1+0.32)×(1-0)=66%となります。
「まったく、Eugen Systemsって、そういう基本的なことも教えてくれないんだから!」
「Wargame: RDのチュートリアルはやる気がないので、仕方がないですよね……。実はあのチュートリアル、海外でも全然役に立たないので、実際のプレイで何度も死んで覚えるしかないって、散々酷評されているみたいです」
「あのチュートリアルって、外人ゲーマーの間でも評判悪いんだね……」
「さて、計算の続きをしましょう。練度が猛者の改良ホークが、ECM50%のSu-27Mを攻撃した場合、ミサイルの命中率は次のようになります」
練度が猛者の改良ホークが、ECM50%のSu-27Mを攻撃した場合
ミサイルの命中率=50%×(1+0.16)×(1-0.5)=29%
「それゆえ、練度が猛者の改良ホークは、ECM0%のYAK38を58%の確率でミサイルを命中できるのに対し、ECM50%のSu-27Mに対しては、わずか29%の確率でしかミサイルを命中できないことがわかります」
「命中率がたったの30%もないなんて! そんなに命中率が低かったら、ECMの高い航空機を落とせないじゃん! どうすればいいのよ!」
ECMの高い航空機に有効な対空ユニット
「マキさん、そんなにあわてなくても、ちゃんと対策はありますよ」
「対策?」
「ええ。Su-27MのようなECMの高い航空機には、GUNTANK(87式自走高射機関砲)のような対空機関砲が有効です」
「え! そうなんだ! 対空機関砲には、ECMがきかないの?」
「いえ。Wargame: RDにおけるECMは、サイズ補正に相当する精度補正なので、レーダー・非レーダー・SAM・対空機関砲を問わず、全ての対空ユニットの攻撃に対して等しく適用されます」
「それじゃ、どうして対空機関砲がECMの高い航空機にも有効なのよ?」
「対空機関砲は、1発当たりの命中率は他の対空SAMと変わりはありませんが、連射速度が高いため、ECMの高い航空機に対しても多数の弾丸を命中させることができるのです」
「例えば、練度が猛者のGUNTANKが、ECM50%のSu-27Mを撃ったとき、1発当たり約32%の確率でしか機関砲弾を命中できません」
「しかしながら、GUNTANKは、毎分793発もの連射速度を有するため、Su-27Mに対しても毎分793*0.32=254発、すなわち……」
1秒間に約4発もの弾丸を
命中させることができる
「……のです」
(↓)GUNTANK(87式自走高射機関砲)は、毎分793発もの連射速度を有するため、ECMの高い航空機にも多数の弾丸を命中させることができます。
「なるほど。どんなに命中率が低くても……」
発射速度が速いから
数撃ちゃ当たる
「……ってわけね!」
「そうですね」
「実は、海外のWargamerのバイブル『200-Page Guide to Wargame: Red Dragon』には……」
対空機関砲のもっと奥深い活用法
「……が記載されているのですが、これについては次のチュートリアルで説明します」
「対空機関砲の奥深い活用法?」
「この活用法の基礎となった原理は、もしかすると、上級者の中にも知らない人がいるかもしれません」
「上級者も知らない情報って、なんだかとても興味深いね」
「というわけで、今回の初心者向けWargame: RD攻略チュートリアルのまとめです。みなさん、お疲れ様でした」
まとめ
ECM(Electric Counter Measures。電子妨害装置):
航空機への命中精度に与える補正値であり、ECMの数値(%)が高ければ高いほど、ミサイルおよび機関砲の回避率が高まる
サイズ:
艦船と航空機を除く、歩兵を含む全てのユニットに適用される命中精度の補正値です。例えば、サイズが極小のユニットは、サイズが普通のユニットよりも-10%命中させにくくなる。
ただし、サイズはユニットを発見する距離とは無関係です。サイズが極小のユニットも、サイズが大のユニットもユニットを発見するのに必要な距離は同一です。
航空機に対する命中率の式
命中率=基本精度×(1+練度補正)×(1-ECM)
対空ユニットの配置の仕方
「みなさん、こんにちは。前回は、防空網の構築の仕方についてレクチャーしました」
「今回の初心者向けWargame: Red Dragon(以下、Wargame: RD)攻略チュートリアルでも、ひきつづき、対空ユニットの配置の仕方についてレクチャーしたいと思います」
「マキさん、何か質問はありますか?」
「ねえ、ゆかりん。射程3,325mの短SAMで、射程2,800mのMi-28を攻撃しようとするんだけど、なぜか返り討ちにあってしまうんだよね」
「初心者のうちは、そういうことって意外によくありますね」
「マキさん、ひょっとして、マップの配置もろくに確認せずに、いきなりぶっつけ本番で戦ってません?」
「あたしはいつもぶっつけ本番だけど」
「だからダメなんです」
「どーゆーことよ!」
効率的な防空には、適切な距離感をつかむことが大事
「効率的な防空には、適切な距離感をつかむことが何よりも大切です」
「適切な距離感?」
「例えば、マップTropic Thunderの場合、下図に示す細い畦道から対岸の道路までの距離は約3,200mです」
「それゆえ、対ヘリ射程3,325mの短SAMを畦道の少し後方に配置しておいて、敵のヘリを見つけ次第、攻撃移動(アタックムーブ)コマンドを使って前進させることで、その最大射程を存分に活かすことができます」
(↓)マップTropic Thunderの場合、下図に示す細い畦道から対岸の道路までの距離は約3,200mです。対ヘリ射程3,325mの短SAMを畦道の少し後方に配置しておいて、敵のヘリを見つけ次第、攻撃移動(アタックムーブ)コマンドを使って前進させることで、その最大射程を存分に活かすことができます。
「Mi-28などの攻撃ヘリは、射程2,800mもの対戦車ミサイルを有するので、この距離感をつかみそこねると、短SAMの長射程を活かすことができず、逆に返り討ちにあってしまいます」
「短SAMとMi-28とは射程が500mくらいしか違わないから、あまり近づきすぎるとたしかに危険だよね」
「上級者は、どれだけ近づいたら安全で、どれだけ近づいたら危険かということを数多くのプレイ経験から身につけています」
「一方、初心者はプレイ経験が浅いので、どれだけ近づけたらいいか分からず、往々にして距離感をつかみそこねて自滅する傾向にあります」
「長射程の非レーダーSAMが敵の攻撃ヘリにやられるという人は、多くの場合、正しい距離感をつかんでない場合が多いです」
「また、初心者がすぐにヘリを撃墜させてしまうのも、そのほとんどが目標までの適切な距離がつかめていないためです」
「このように、初心者がなかなか成果をあげられない理由の1つに……」
適切な距離を把握していないため
必要以上に敵に近づきすぎてしまう
「……というものがあります」
「そうなんだよね……。こういう初心者特有の悩みって、当たり前すぎるのか、普通の攻略動画や攻略記事には全然書いてないから困るのよ」
「上級者に尋ねても、なんでそんな当たり前のことに悩むんだよって逆に説教されちゃうし……」
「上級者は豊富なプレイ経験から適切な距離感が感覚的に身についているので、そういう初心者特有の悩みはなかなか理解できないのだと思います」
「どうすればいいのよ、ゆかり〜ん!」
「この問題を克服するには、上級者のようにとにかく何十回・何百回とプレイしまくって距離感を身につけるのが一番ですね。何度も死んで覚えるうちに、安全な距離が分かってきます」
「何度も死んで覚えるなんて、豆腐メンタルのあたしには到底無理!」
「仕方がないですね……それじゃ、とっておきの方法を教えます」
「ほんと! さすが、ゆかりん! スパルタ教育の上級者と違って、初心者の味方だね!」
「もう1つの対策としては、事前に一人スカーミッシュでマップの距離を測って正しい距離感をつかんだ上で、どの位置に対空ユニットを配置するかあらかじめ決めておく方法があります」
上級者はどれだけ近づいたら安全で、どれだけ近づいたら危険かということを数多くのプレイ経験から感覚的に身についている。
一方、初心者はプレイ経験が浅いため、適切な距離をつかみそこねて自滅する傾向が高い
↓
事前に一人スカーミッシュでマップの距離を測って正しい距離感をつかんだ上で、どの位置に対空ユニットを配置するかあらかじめ決めておく
距離の計測方法
「でも、ゆかりん。目標までの距離ってどうやったらわかるの?」
「距離の計測方法ですが、左クリックでユニットを選択した後、定点射撃(FIRE POS)コマンド(デフォルトキーは"T")を押すと、水色の照準とともに、ユニットから照準までの距離が表示されます」
距離の計測方法
左クリックでユニットを選択した後、定点射撃(FIRE POS)コマンド(デフォルトキーは"T")を押すと、水色の照準とともに、ユニットから照準までの距離が表示される
(↓)左クリックでユニット(図では87式偵察警戒車)を選択した後、定点射撃(FIRE POS)コマンド(デフォルトキーは"T")を押すと、下図のような水色の照準とともに、ユニットから照準までの距離(図では652m)が表示されます。ただし、武装がミサイルのみのユニットの距離を測ることはできないので、武装が砲・機関砲・機関銃のユニットで計測するようにしましょう。
「また、定点射撃コマンドは、照準までの距離の情報だけでなく、照準まで射線が通るか通らないかを知ることもできます」
「へえ、射線が通るかどうかまでわかるんだ」
(↓)射線が障害物に遮断されて射線が通らない場合、下図のように『射線不通』と赤字で表示されます。このとき、障害物に遮断されるまでの射線は実線で表され、障害物に遮断された後の射線は破線で表されます。
「上図では、手前の建物に射線が遮断されているため、その向こう側の射線が破線で表示されていることがわかります」
「なるほど」
「それだけではありませんよ。照準位置が射程内か否かを知ることもできます」
(↓)射線が障害物に遮断されない場合であっても、搭載武器の射程外にある場合は、下図のように『射程外』と赤字で表示され、射程外の射線が半透明に表示されます。
「上の図では、射程外の射線が半透明で表されるので、いちいちユニットの射程を確認しなくても、射程外か否かを直観的に知ることができます」
(↓)また、下図のように『射線不通』や『射程外』の文字と距離情報が交互に表示されるので、射線不通の場合や射程外の場合であっても距離を知ることができます。
「目標までの距離だけでなく、射線が通るか通らないか、射程内か否かまでわかるなんて、定点射撃コマンドって、とても便利な機能だね」
「そうですね。定点射撃コマンドを使わないのは損ですね」
「戦闘中に距離感が分からなくなったら、定点射撃コマンドを押すといいですね。ただし、定点射撃コマンドを押した後、目標を左クリックすると、ユニットが照準内のエリアに対して攻撃を行ってしまうので気をつけて下さい」
定点射撃(FIRE POS)コマンドを押した後、目標を左クリックすると、ユニットが照準内のエリアに対して攻撃を行う
「定点射撃コマンドって、エリア攻撃のためのコマンドなんだ」
「そうですね。定点射撃コマンドは、敵ユニットの有無にかかわらず、照準内のエリアに対して攻撃を行うので、敵を視認していない場所の爆撃や砲撃、火炎放射攻撃などに使うことができます」
「また、爆撃機は、爆撃前に目標を見失ってしまうと、帰還せずにそのまま飛行を続けてしまって、しばしば敵の対空ユニットの餌食になってしまいます」
「それゆえ、目標エリアを確実に攻撃してからすぐに帰還できるように、定点射撃コマンドで爆撃目標のエリアを指定しておくといいですね」
定点射撃コマンドの活用法
定点射撃コマンドは、敵ユニットの有無にかかわらず、照準内のエリアに対して攻撃を行う
↓
敵を視認していない場所の爆撃や砲撃、火炎放射攻撃などに使う
爆撃機は、爆撃前に目標を見失ってしまうと、帰還せずにそのまま飛行を続けてしまって、しばしば敵の対空ユニットの餌食になる
↓
定点射撃コマンドで爆撃目標のエリアを指定しておく
対航空機用の対空ユニットの配置方法
「ところで、ゆかりん。改良ホークやGUNTANKの位置も、ミサイルや機関砲の最大射程内にEchoの市街地が入るように距離を測っておくの?」
「できれば、ミサイルや機関砲の最大射程内に防衛地域が入るようにするのが理想的です」
「ですが、レーダー対空ユニットはSEAD機に狙われやすいので、森林内や農地の生垣内に隠せそうにないなら、ミサイルや機関砲の最大射程に防衛地域が入らないような後方に配置しても構いません」
「え! 射程外に配置して意味あるの!?」
「射程外でも全然問題ありません。というのも、Wargame: RDにおいて……」
航空機が攻撃を開始するとき、
目標までの直線ルートをまっすぐ飛行する
「……という性質があります」
「この性質のため、防衛地域の後方にレーダー対空ユニットを配置しておけば、射程外であっても航空機のほうから勝手に対空ユニットの射程内に突っこんできてくれます」
(↓)Wargame: RDにおいて、航空機が攻撃を開始するとき、目標までの直線ルートをまっすぐ飛行する、という性質があります。この性質のため、防衛地域の後方にレーダー対空ユニットを配置しておけば、射程外であっても航空機のほうから勝手に対空ユニットの射程内に突っこんできてくれます。
「だから、航空機が相手の場合は、あまり射程に神経質になる必要はありません。なので、レーダー対空ユニットは、なるべく森林内や農地の生垣等に隠すことを第一に考えるといいですね」
ミサイルや機関砲の最大射程内に防衛地域が入るようにするのが理想的
↓
防衛地域の後方にレーダー対空ユニットを配置しておけば、射程外であっても航空機のほうから勝手に対空ユニットの射程内に突っこんでくるので、森林内や農地の生垣等に隠すことを第一に考えるとよい
「なるほど。航空機が攻撃時に目標まで直進飛行するという性質を考慮して、対空ユニットを配置するんだね」
開けた場所における視界とステルスの関係
「でも、ゆかりん。短SAMを開けた場所に配置して大丈夫なの? 敵から砲撃されないか心配だよ」
「Echoの市街地の近くには、短SAMを隠すのに最適な森林や農地の生垣が少ないので、仕方なく開けた場所に配置しています」
「ですが、敵に偵察ユニットや歩兵など、視界が良好以上のユニットがなければ、開けた場所に配置していても、敵から3,000m離れていれば、敵に発見されることはないので大丈夫です。実際、下の2つの図を見比べてみてください」
(↓)対岸の開けた場所に、短SAM×2を堂々と配置しています。
(↓)しかしながら、敵に偵察ユニットや歩兵など、視界が良好以上のユニットがなければ、開けた場所に配置していても、敵から3,000m離れていれば、敵に発見されることはありません。下図は、上図と同じ配置を、敵側の視点から見た図です。
「ほんとだ! 開けた場所にステルスが劣悪の短SAMを堂々と配置しているのに、全然見えてないよ!」
「下の図は、海外の有志が作成した開けた場所における視界とステルスの関係図です」
(↓)海外の有志~W~a~t~e~r~氏による開けた場所における視界とステルスの関係図の一部翻訳。画像を左クリックすると拡大図が得られます。
「この図は、左上から時計回り順に、『非常に良い』、『劣悪』、『良好』、『最良』の視界をもつユニットで見たときの開けた場所における視界とステルスの関係を表した図です」
「また、四分円は半径の小さいほうからそれぞれ、『最良』、『非常に良い』、『良好』、『普通』、『劣悪』のステルスを有するユニットを見たときに、敵のユニットが見えるようになるまでの距離を表したものです」
「例えば、視界が『劣悪』のユニットで見た場合は、上図の右下の四分円を見ます。このとき、短SAMはステルスが『劣悪』なので、一番半径の大きい四分円を見ると、『R2100m』と書かれていることがわかります」
「これから、視界が『劣悪』のユニットは、少なくとも2,100mの距離まで近づかないと、ステルスが『劣悪』の短SAMを見ることができないということが分かります」
「視界が『非常に良い』ユニットでも、3,500mまで近づかないと、ステルスが『劣悪』のユニットを見ることができないんだね」
「そうですね……」
敵に視界が『最良』のユニットがいなければ
敵から3,600m離れた開けた場所を堂々と
移動しても敵からまったく見えません
「それゆえ、敵から十分に離れた後方地域なら、開けた場所に堂々とコマンドユニットを配置しても、敵に視認されることはありません」
「開けた場所に堂々とコマンドユニットを配置しても、敵に視認されないってマジ!?」
「それゆえ、小規模な森林や市街地しかないマップの場合は、敵の砲撃を避けるため、あえて平地にコマンドユニットを置くのも有効ですね」
「平地にコマンドユニットを置くなんて、よもや想像もできないわね」
「だから盲点になるんです」
「また、ステルスが『最良』の2人組の偵察特殊部隊は、敵に視界が『非常に良い』偵察歩兵がいたとしても、敵に2,000mまで近づかなければ、開けた場所を堂々と移動しても発見されない、ということもわかります」
「え! 2人組の偵察特殊部隊だと、敵の偵察歩兵に2キロまで近づいても大丈夫なんだ!」
「このように、開けた場所における視界とステルスの関係図をよく見て、どこまで近づいたら敵に見つからないか、おおまかな距離感をつかんでおくといいですね」
「あたし、てっきり開けた場所を移動したら、必ず敵に見つかるものとばかり思ってたよ……。上の関係図を見て、敵にどこまで近づいたら安全か、しっかりと勉強しないといけないわね」
「というわけで、今回の初心者向けWargame: RD攻略チュートリアルのまとめです。みなさん、お疲れ様でした」
まとめ
上級者はどれだけ近づいたら安全で、どれだけ近づいたら危険かということを数多くのプレイ経験から感覚的に身についている。
一方、初心者はプレイ経験が浅いため、適切な距離をつかみそこねて自滅する傾向が高い
↓
事前に一人スカーミッシュでマップの距離を測って正しい距離感をつかんだ上で、どの位置に対空ユニットを配置するかあらかじめ決めておく
距離の計測方法
左クリックでユニットを選択した後、定点射撃(FIRE POS)コマンド(デフォルトキーは"T")を押すと、青い照準とともに、ユニットから照準までの距離が表示される
定点射撃コマンドの活用法
定点射撃(FIRE POS)コマンドを押した後、目標を左クリックすると、ユニットが照準内のエリアに対して攻撃を行う
定点射撃コマンドは、敵ユニットの有無にかかわらず、照準内のエリアに対して攻撃を行う
↓
敵を視認していない場所の爆撃や砲撃、火炎放射攻撃などに使う
爆撃機は、爆撃前に目標を見失ってしまうと、帰還せずにそのまま飛行を続けてしまう
↓
定点射撃コマンドで爆撃目標のエリアを指定しておく
ミサイルや機関砲の最大射程内に防衛地域が入るようにするのが理想的
↓
防衛地域の後方にレーダー対空ユニットを配置しておけば、射程外であっても航空機のほうから勝手に対空ユニットの射程内に突っこんでくるので、森林内や農地の生垣等に隠すことを第一に考えるとよい
防空網の構築の仕方
「前回は、歩兵による市街地の守り方をレクチャーしました。今回の初心者向けWargame: Red Dragon(以下、Wargame: RD)攻略チュートリアルでは、防空網の構築の仕方についてレクチャーしたいと思います」
「それでは、マキさん。防空網を作ってくれませんか?」
「わかった。まかせといて!」
(↓)マキさんの防空網。最強のレーダーSAM、改良ホークでがっちり固めています。
「マキさん、何ですかこれ!?」
「何ですかって、防空網だよ」
「改良ホークばっかりじゃないですか!?」
「だって、改良ホークって、射程長いし、レーダー付きで命中率も超高いじゃん! 特に、4スタックで運用すると、敵航空機をバカスカ落とすから、めちゃくちゃ強いんだよ!」
「そう思うのでしたら、一度その防空網でプレイしてみてください」
「楽勝楽勝! あたしの防空網は完璧だから!」
(5分後……)
「ダメだよお〜〜〜〜! ゆかりん〜〜〜!」
「どうしたんですか?」
「Su-24とかMiG-25BMとかKa-52とかがいっぱい出てきて、あたしの防空網が壊滅しちゃったのよ〜〜〜!」
「やっぱりそうでしたか」
(↓)MiG-25BMのKh-58U対レーダーミサイルは5,250mもの対地射程を有するため、4,200mの射程を有する改良ホークを一方的にアウトレンジできます。
「やっぱりって、どういうことなのよ! 最強の対空ユニットばかりを揃えたはずなのに負けるなんて!」
「マキさん、レーダーSAMはたしかに戦闘機には強いですが、対レーダーミサイルを搭載したSEAD機に弱いという欠点があります。だから、レーダーSAMのみで対空網を構築すると、敵がSEAD機を送ってきた場合、まったく歯が立ちません」
(↓)対空SAMである改良ホークは戦闘機に強いですが、SEAD機に弱いという欠点があります。
「そうなんだよね。SEAD機に一方的に蹂躙される状況、どうにかなんないの?」
「SEAD機に対抗するには、短SAMや近SAMのような非レーダーSAMを入れるといいです」
(↓)短SAM、近SAMは非レーダーの赤外線ミサイルなので、SEAD機の目標にはなり得ません。
「なるほど、非レーダーSAMを入れると、SEAD機に対抗できるんだね」
Wargame: RD最強の防空システム:統合防空システム(IADS)の構築の仕方
「ところで、強固な防空網の構築には、対空ユニットの配置の順番が何よりも重要になります」
「対空ユニットの配置の順番?」
「はい。防空重視の防空網を構築する場合は、下図のように……」
前方から対空歩兵、非レーダーSAM、
レーダー対空機関砲、レーダーSAM
の順に配置する
「……といいです」
防空重視の防空網を構築する場合、対空ユニットは、前方から対空歩兵、非レーダーSAM、レーダー対空機関砲、レーダーSAMの順に配置するのがベスト
(↓)マップTropic Thunderの防空網の構築例。防空重視の防空網を構築する場合、対空ユニットは、前方から対空歩兵、非レーダーSAM、レーダー対空機関砲、レーダーSAMの順に配置します。
「え! 対空ユニットって、配置の順番なんてあったんだ!?」
「もちろんです。対空ユニットをその特性に合わせて正しく配置することで、その能力を最大限に活かすことができます」
「ここでのポイントは……」
必ずレーダー対空ユニットの前に
非レーダー対空ユニットを配置する
「……ことです」
「どうしてそんな順に配置するの?」
「このように配置すれば……」
SEAD機がレーダーSAMに到達する前に
非レーダー対空ユニットで迎撃できる
「……からです」
必ずレーダー対空ユニットの前に非レーダー対空ユニットを配置する
↓
SEAD機がレーダーSAMに到達する前に非レーダー対空ユニットで迎撃できる
「海外のWargamerのバイブル『200-Page Guide to Wargame: Red Dragon』において、著者のSandyGunfox氏は、この戦術を次のような図を用いて説明しています」
(↓)レーダー対空ユニットの前に、非レーダー対空ユニットを配置することによって、SEAD機がレーダーSAMに到達する前に、非レーダー対空ユニットで迎撃することができます。
「攻撃側からすれば、実に嫌らしい配置だよね」
「また、レーダーSAMの前方に安価なレーダー対空機関砲を配置することによってSEAD機の囮にすると同時に、SEAD機をスタンさせることによってSEAD機の攻撃を無力化することもできます」
(↓)レーダーSAMの前方により安価なレーダー対空機関砲を配置することによって、SEAD機の囮にすると同時に、SEAD機をスタンさせることによって、SEAD機の攻撃を無力化することもできます。
「要するに……」
安いユニットを盾にする
「……ってわけね。いかにも外人ゲーマーが考えそうな姑息な考え方ね」
「でも、防空網の要であるレーダーSAMが守られるので、合理的な考え方ではないでしょうか」
レーダー対空機関砲を失うより
レーダーSAMを失ったほうがはるかに痛い
「……ので」
「ま、それもそうね。レーダーSAMがあるかないかで大違いだものね」
「でも、ゆかりん。上のTropic Thunderの配置例では、対空歩兵が一番前なんだよね」
「対空歩兵はステルス性が高いので、最前線に配置したとしても、敵に発見されるリスクが低いからです。だから、本陣の護衛や裏取り警戒の場合を除き、対空歩兵はステルス性を活かして積極的に最前線に配置するといいですね」
対空歩兵はステルス性が高いため、敵に発見されるリスクが低い
↓
本陣の護衛や裏取り警戒の場合を除き、対空歩兵はステルス性を活かして積極的に最前線に配置するとよい
「なるほど。だから、対空歩兵、非レーダー対空SAM、レーダー対空機関砲、レーダーSAMの順番に並べるのが一番合理的なんだね」
「なお、上であげたTropic Thunderの防空網の配置は、COMPUTER将軍相手に戦う場合やAir専門プレイヤーが出没する場合など、あくまで防空網を重視する場合の配置です」
「COMPUTER将軍って、そんなに航空機を多用するんだ?」
「だって、COMPUTER将軍は追加ボーナスでたっぷり航空機が購入できますから……」
序盤から5~6機の航空機をフル投入
してくることなんて日常茶飯事
「……ですし」
「え! 序盤から5~6機の航空機をフル投入って、マジ!?」
(↓)プレイ開始後わずか3分で、5機の航空機をフル投入するCOMPUTER将軍。この航空ラッシュに対抗すべく、F-15を2機投入したら、当たり前のようにMiG-25PDを2機追加投入してきました。初動ポイントが1500円なのに、序盤の航空攻勢に900円も使う豪勢ぶり。当然、COMPUTER将軍相手に制空権をとるのは至難の業です。
Wargame: RDの航空戦は
戦術とか一切関係なく基本物量が全て
「……ですから!」
「物量が全てって……某米軍じゃあるまいし……」
「それゆえ、ちょっとでも油断すると……」
開始後5分くらいで爆撃されまくって
初動部隊が全滅して終わることも
多々ありますね
「さすがにCOMPUTER将軍ともなると、えげつないね」
「でも、上のような階層的な防空網を構築することで……」
COMPUTER将軍の航空ラッシュも
余裕で撃退できます
「そんなにすごいんだ!」
「特に、SEAD機が防空網の要となる改良ホークを攻撃しようとすれば、その前に対空歩兵×2、短SAM×2、GUNTANK×1の計5ユニットの集中攻撃を受けることになります」
「改良ホークに到達するまでが地獄というわけね。攻撃側が可哀相だわ」
「また、仮にSEAD機が対レーダーミサイルを発射できたとしても、前方に配置されたGUNTANKが囮になるため、改良ホークが無傷でいる可能性が高いです」
「なるほど。改良ホークが二重三重に守られているってわけね」
「このように、対空ユニットの特性に合わせて階層的に配置することにより……」
SEAD機に強い防空網
「……を構築することができます」
「でも、ゆかりん。これってさ……」
対空ユニットにも諸兵科連合のような
役割分担がある
「……ってこと?」
「そうですね。上にあげた非レーダーSAMとレーダーSAMの組み合わせや、レーダー対空機関砲とレーダーSAMの組み合わせの例からも分かるように……」
異なる種類の対空ユニットの連携によって
それぞれの弱点を補い、長所を活かす
「……という点では、諸兵科連合と全く同じ考え方といえます」
「『200-Page Guide』のSandyGunfox氏は、このような複数種類の防空手段を統合した防空システムをIADS(Integrated Air Defense System。統合防空システム)と呼び……」
IADSの構築によって、敵の航空機に対して最大限の効果を発揮することができる
「……と述べています」
「それゆえ、同じ種類の対空ユニットばかりを揃えるよりも……」
異なる種類の対空ユニットが互いに連携するように配置するほうが、敵の航空機や攻撃ヘリに対して最大限の効果を発揮します
同じ種類の対空ユニットばかりを揃えた場合、弱点を突かれると脆い
(例えば、レーダー対空ユニットに対するSEAD機など)
↓
異なる種類の対空ユニットが互いに連携するように配置し、それぞれの弱点を補い、長所を活かす統合防空システムIADS(Integrated Air Defense System)を構築する
防空を重視しない場合の対空ユニットの選択
「ところで、相手が航空機をあまり出さず、防空をそれほど重視する必要がない場合は、上であげたような複数種類の対空ユニットを組み合わせた強固な防空網は必要ありません」
「それじゃ、どんな対空ユニットを出せばいいの?」
「どれか1種類だけ対空ユニットを出すとしたら、短SAMのような長射程の非レーダーSAMを出すといいですね」
「非レーダーSAMはSEAD機に強く、また、射程が3,000m以上のものを選べば、射程2,800mの対戦車ミサイルを有する攻撃ヘリもアウトレンジできます」
「また、対空歩兵より足が速いので、状況に応じた動的な防空網の構築もし易いです」
長射程の非レーダーSAMのメリット
・SEAD機の攻撃を受けない
・射程2,800mの対戦車ミサイルを有する攻撃ヘリもアウトレンジできる
・対空歩兵より足が速く、状況に応じた動的な防空網の構築がし易い
(↓)防空をそれほど重視しない場合は、短SAMのような長射程の非レーダーSAMを出しましょう。敵のヘリが見えたら、攻撃移動(アタックムーブ)コマンドを使って停止攻撃させることで、射程2,800の対戦車ミサイルを有する攻撃ヘリもアウトレンジできます。
「非レーダーSAMについて、SandyGunfox氏は、次のように述べています」
非レーダーSAMについてのSandyGunfox氏のコメント
SEAD機によって対抗されず、一般に安価で数が多く出せるため、完璧で強固なIADSを構築するための主要部分である。
それゆえ、非レーダーSAMは必須の対空ユニットだ。
「ただ、非レーダーSAMは若干、対航空機戦が弱いので、F-15Jのような7000m級の射程をもったミサイルを搭載した制空戦闘機と組み合わせて使用することをお勧めします」
(↓)非レーダーSAMは若干、対航空機戦が弱いため、F-15Jのような7000m級の射程をもったミサイルを搭載した制空戦闘機と組み合わせて使用するといいです。
「このように、ヘリを長射程の非レーダーSAMで迎撃し、航空機を制空戦闘機で迎撃すれば、必要最小限の防空網を構築することができます」
防空を重視しない場合の必要最小限の防空網
対ヘリ→長射程の非レーダーSAM(短SAMなど)
対航空機→制空戦闘機(F-15Jなど)
「対ヘリ・対航空機に分けて考えるんだね」
「そうですね。その辺は諸兵科連合の場合と同じです。このように、対空ユニットもその特性に応じて使い分けるといいですね」
「というわけで、今回の初心者向けWargame: RD攻略チュートリアルのまとめです。みなさん、お疲れ様でした」
まとめ
防空重視の防空網を構築する場合、対空ユニットは、前方から対空歩兵、非レーダーSAM、レーダー対空機関砲、レーダーSAMの順に配置するのがベスト
必ずレーダー対空ユニットの前に非レーダー対空ユニットを配置する
↓
SEAD機がレーダーSAMに到達する前に非レーダー対空ユニットで迎撃できる
対空歩兵はステルス性が高いため、敵に発見されるリスクが低い
↓
本陣の護衛や裏取り警戒の場合を除き、対空歩兵はステルス性を活かして積極的に最前線に配置するとよい
同じ種類の対空ユニットばかりを揃えた場合、弱点を突かれると脆い
(例えば、レーダー対空ユニットに対するSEAD機など)
↓
異なる種類の対空ユニットが互いに連携するように配置し、それぞれの弱点を補い、長所を活かす統合防空システムIADS(Integrated Air Defense System)を構築する
長射程の非レーダーSAMのメリット
・SEAD機の攻撃を受けない
・射程2,800mの対戦車ミサイルを有する攻撃ヘリもアウトレンジできる
・対空歩兵より足が速く、状況に応じた動的な防空網の構築がし易い
非レーダーSAMについてのSandyGunfox氏のコメント
SEAD機によって対抗されず、一般に安価で数が多く出せるため、完璧で強固なIADSを構築するための主要部分である。
それゆえ、非レーダーSAMは必須の対空ユニットだ。
防空を重視しない場合の必要最小限の防空網
対ヘリ→長射程の非レーダーSAM(短SAMなど)
対航空機→制空戦闘機(F-15Jなど)
対空歩兵の配置の仕方
「みなさん、こんにちは。前回は、偵察歩兵の配置の仕方についてレクチャーしました」
「今回の初心者向けWargame: Red Dragon(以下、Wargame: RD)攻略チュートリアルでは、対空歩兵についてレクチャーしたいと思います」
「マキさん。何か質問はありますか?」
「ねえ、ゆかりん、対空歩兵って、どこに配置したらいいの?」
「それはいい質問ですね」
対空歩兵の配置の仕方
「対空歩兵を市街地に配置する場合は、下図のように市街地の後方か側方に配置するといいですね。対空歩兵は時速15kmと足が遅いので、前方に配置していると、敵に攻め込まれたとき逃げ切れないことがあるので」
「対空歩兵って、時速30kmの特殊部隊の半分しか移動速度がないんだね」
(↓)対空歩兵は足が遅く、敵に攻め込まれると兎跳び移動でも逃げ切れないため、一般歩兵の背後、市街地の後方か側方に配置するのが安全です。また、ミサイルの射程が敵のヘリに届かない場合は、必要に応じて前に移動させます。
「また、対空歩兵は対ヘリ射程が2000m以上もあるため、市街地の一番後方に配置しても、敵のヘリを十分に射程内に捉えることができます」
「でも、ゆかりん。偵察歩兵って、敵のヘリが見えているのに、ときどき撃たない場合がときどきあるよね。どうしてなんだろ?」
(↓)敵のヘリが見えているはずなのに、なぜか偵察歩兵が撃たない場合がときどきあります。
「Wargame: RDは1つ1つの建物や樹木等に当たり判定があるので、対空歩兵から敵のヘリに伸びる射線が建物や樹木等によって遮断されている場合は、他の部隊からそのヘリが見えていたとしてもミサイルを撃ちません」
「え! Wargame: RDって、1つ1つの建物や樹木等について射線が通る、通らないの判定があるんだ!」
「Wargame: RDはRTSなのに、その辺はFPSみたいに緻密に作られていますね」
Wargame: RDは1つ1つの建物や樹木等に当たり判定がある
↓
対空歩兵から敵のヘリに伸びる射線が建物や樹木等によって遮断されている場合は、他の部隊からそのヘリが見えていたとしてもミサイルを撃たない
「射線が建物や樹木等によって遮断されていたなんて……。そういう理由でミサイルを撃たなかったのね」
「でも、ゆかりん。そんなに当たり判定が細かいんだったら、どの位置から敵が見えるか見えないかって、実際に地上視点にしてみないと分からないんじゃないの?」
「いえ、そこまでする必要はないですよ。こういう場合、攻撃移動(アタックムーブ)コマンドを使うと便利です」
「攻撃移動コマンド?」
「左クリックで対空歩兵を選択した後、攻撃移動コマンド(デフォルトキーは“Q”)を押して、少し離れた場所を左クリックしてください」
「攻撃移動コマンドを使って移動したユニットは、移動中に敵ユニットを発見すると、自動的に停止してその敵ユニットを攻撃します」
(↓)対空歩兵が敵のヘリを撃たない場合、攻撃移動コマンド(デフォルトキーは“Q”)を押してから、少し離れた場所を左クリックします。攻撃移動コマンドを使って移動したユニットは、移動中に敵ユニットを発見すると、自動的に停止してその敵ユニットを攻撃します。
「このように、攻撃移動コマンドを使うと……」
敵が見える位置まで移動してから
敵を停止攻撃してくれる
「……ので便利ですよ」
攻撃移動(アタックムーブ)コマンド(デフォルトキー“Q”)
左クリックで対空歩兵を選択した後、攻撃移動コマンドを押して、移動先を左クリック
↓
敵が見える位置まで移動してから敵を停止攻撃する
「そんな便利な移動方法があったんだ。攻撃移動コマンドって便利だね」
「それだけではありません。Wargame: RDの地上ユニットは一般に、移動時のユニットの命中率は、静止時よりも大きく下がります」
「Wargame: RDにおいて、移動時のユニットの命中率は、ユニット情報パネルのスタビライザーの項目に示されています」
「例えば、PSAMの場合、89式小銃の命中率は、静止時には30%の命中率がありますが、移動時には15%まで命中率が半減してしまいます」
(↓)破線で囲まれたデータのうち、上側(精度)が静止時の命中率を示し、下側(スタビライザー)が移動時の命中率を示します。PSAMの89式小銃の場合、静止状態では30%の命中率がありますが、移動時には15%まで命中率が半減します。
「移動時には小銃の命中率が半減するんだ」
「だから、敵ユニットを攻撃するときは、なるべく静止してから攻撃したほうがいいですね」
「また、スタビライザーの項目に記載された命中率が0%あるいは命中率の記載がない場合は、そのユニットは移動中に全く攻撃することができません(『Wargame: Red Dragon Mechanics Manual』第18頁、項目6.7参照)」
(↓)PSAMの91式携帯地対空誘導弾の命中率は、静止時には70%もの命中率がありますが、スタビライザーの命中率の記載がないため、移動時には全く攻撃することができません。
「え! スタビライザーの記載のないユニットって、移動時に全く攻撃できないの!」
「なので、高速移動中の初動部隊が敵のヘリラッシュを受けたとき、スタビライザーの記載のない対空ユニットは一切反撃することなく壊滅してしまいます」
「だから、高速移動中に初動部隊が敵のヘリラッシュを受けたときは、ただちにこの攻撃移動コマンドを使って移動させることが何よりも重要になりますね」
・スタビライザーを有するユニットの移動時の命中率は、静止時よりも大きく下がる。
・スタビライザーの項目に記載された命中率が0%あるいは命中率の記載がない場合は、そのユニットは移動中に全く攻撃することができない。
↓
攻撃移動(アタックムーブ)コマンド(デフォルトキーは“Q”)を活用する。
・高速移動中に初動部隊が敵のヘリラッシュを受けたときは、ただちにこの攻撃移動コマンドを使って移動させると、停止してから敵のヘリを射撃するため、高い命中率で反撃できる。
・また、建物や樹木等で射線が通らず敵を攻撃しない場合も、攻撃移動コマンドを活用すれば、敵が見える位置まで移動してから停止攻撃する。
「なお、上図のように前進して偵察ヘリを撃墜した場合は、攻撃し終わった後、対空歩兵をそのまま放置せずに市街地の後方に戻しておいてください」
「対空歩兵は耐久力が2しかないので、最前線においたままだと敵の攻撃を受けた場合にひとたまりもないので」
「普段は通常歩兵の背後に対空歩兵をおいて守ってもらうんだね」
対空歩兵をスタックさせない理由
「ところで、ゆかりん。どうして対空歩兵をスタックさせずにバラバラに配置しているの?」
「これには2つの理由がありますね。1つは、複数の対空歩兵を広い領域に分散させることにより、幅広い領域をカバーできるようになるという点、もう1つは、一度の砲爆撃で全滅しにくくなるという点です」
「対空歩兵は、耐久力が2しかないため、敵に発見されると全滅する可能性が極めて高いです」
「また、下図のように複数の対空歩兵を分散配置することで、1つの対空歩兵がやられたとしても、増援で補充するまでの間、残りの対空歩兵で防空網を維持することができます」
(↓)対空歩兵を分散配置することで、幅広い領域をカバーすることができ、また、一度の砲爆撃で全滅しにくくなるため、防空網を維持しやすくなります。
「なるほど。対空歩兵をバラバラに配置するのにも理由があるんだね」
「また、偵察歩兵と同様に、対空歩兵も通常歩兵ほど頻繁に動かさないので、1スタックごと管理してもそれほど手間ではないという理由もあります」
対空歩兵を分散配置すると有利な理由
(1)複数の対空歩兵を広い領域に分散させることにより、幅広い領域をカバーできる
(2)対空歩兵は、耐久力が2しかないため、敵に発見されると全滅する可能性が極めて高い→複数の対空歩兵を分散配置させることによって防空網を維持しやすくする。
(3)対空歩兵は通常歩兵ほど頻繁に動かさないので、1スタックごと管理してもそれほど手間ではない
対空歩兵の理想的なスタック数
「それじゃ、ゆかりん。対空歩兵も偵察歩兵と同様に、スタックさせずにバラバラに配置したほうがいいんだね」
「いえ、火力面からみれば、対空歩兵をスタックさせるメリットもないわけではありません」
「火力面?」
「例えば、PSAMのHEパワーは5であり、装甲値1までの敵に与えるダメージ=HEパワーなので、1スタックのみだと、敵のヘリを一撃で撃破できないという欠点があります」
装甲値1までの敵に与えるダメージ=HEパワー
↓
HEパワー5のPSAMは、敵のヘリに対し一度にダメージ5しか与えることができず、撃墜には最低2発のミサイルを命中させる必要がある。
「だから、対空歩兵を2スタックにすることで、耐久力10までのヘリを一度に粉砕できる可能性を高めることができます」
「すると、火力面では、対空歩兵をなるべくスタックさせたほうが有利なの?」
「いえ、そうでもありません。3スタック以上にすると、逆にオーバーキルになって貴重なミサイルの無駄遣いが生じるおそれがあります」
「また、対空歩兵は敵にとってもかなりの驚異なので……」
あまりにも多くスタックしすぎると、敵の集中砲火を招く
「……おそれもあります」
「なので、対空歩兵は1〜2スタックが理想的だと思います」
対空歩兵は1〜2スタックが理想的
(1)対空歩兵を2スタックにすることで、耐久力10までのヘリを一度に粉砕できる可能性が高まる
(2)対空歩兵を3スタック以上にすると、逆にオーバーキルになって貴重なミサイルの無駄遣いが生じるだけでなく、敵の集中砲火を招くおそれもある
「実際、『200-Page Guide to Wargame: Red Dragon』に紹介された配置の例を見ても、2スタックの対空歩兵が配置されていることがわかります」
(↓)『200-Page Guide』で紹介された市街地の配置の一例。市街地の左右両側にそれぞれ1スタックの偵察歩兵と2スタックの対空歩兵が配置されていることがわかります。
「なお、SandyGunfox氏は『200-Page Guide』において、対空歩兵は任意ではなく、必要不可欠な必需品だと述べています」
「そうなんだ」
「SandyGunfox氏は、対空歩兵の配置について、次のように述べています」
対空歩兵(MANPADS)の配置についてのSandyGunfox氏の言葉
私は、前線の背後で敵の航空機が比較的安全に行動できる場所がなくなるように、マップの至る所、特に遊離した建物や、山頂にMANPADSを配置しておくのがとても好きだ。
また、MANPADSは、ヘリラッシュを阻止することにも優れており、マップの端に配置することによって、あなたの前線を通り過ぎてヘリが潜入しようとすることも阻止する。
さらに、私はいつもCV(コマンド車両)の近くにMANPADSを1つ配置するように努めている。
「そして、SandyGunfox氏は、対空歩兵を次のように要約しています」
対空歩兵は安価な保険だ
「対空歩兵って、コストパフォーマンスがいいんだね」
「対空歩兵は、わずか10円〜20円台で100円台のヘリや200円の戦闘機を落とせるポテンシャルを有しています。だから、対空歩兵をデッキに入れないのは、むしろ損だと思います」
「それじゃ、あたしも今度からデッキに対空歩兵を入れるよ!」
「というわけで、今回の初心者向けWargame: RD攻略チュートリアルのまとめです。みなさん、お疲れ様でした」
まとめ
Wargame: RDは1つ1つの建物や樹木等に当たり判定がある
↓
対空歩兵から敵のヘリに伸びる射線が建物や樹木等によって遮断されている場合は、他の部隊からそのヘリが見えていたとしてもミサイルを撃たない
攻撃移動(アタックムーブ)コマンド(デフォルトキー“Q”)
左クリックで対空歩兵を選択した後、攻撃移動コマンドを押して、移動先を左クリック
↓
敵が見える位置まで移動してから敵を停止攻撃する
・スタビライザーを有するユニットの移動時の命中率は、静止時よりも大きく下がる。
・スタビライザーの項目に記載された命中率が0%あるいは命中率の記載がない場合は、そのユニットは移動中に全く攻撃することができない。
↓
攻撃移動(アタックムーブ)コマンド(デフォルトキーは“Q”)を活用する。
・高速移動中に初動部隊が敵のヘリラッシュを受けたときは、ただちにこの攻撃移動コマンドを使って移動させると、停止してから敵のヘリを射撃するため、高い命中率で反撃できる。
・また、建物や樹木等で射線が通らず敵を攻撃しない場合も、攻撃移動コマンドを活用すれば、敵が見える位置まで移動してから停止攻撃する。
対空歩兵を分散配置すると有利な理由
(1)複数の対空歩兵を広い領域に分散させることにより、幅広い領域をカバーできる
(2)対空歩兵は、耐久力が2しかないため、敵に発見されると全滅する可能性が極めて高い→複数の対空歩兵を分散配置させることによって防空網を維持しやすくする。
(3)対空歩兵は通常歩兵ほど頻繁に動かさないので、1スタックごと管理してもそれほど手間ではない
装甲値1までの敵に与えるダメージ=HEパワー
↓
HEパワー5のPSAMは、敵のヘリに対し一度にダメージ5しか与えることができず、撃墜には最低2発のミサイルを命中させる必要がある。
対空歩兵は1〜2スタックが理想的
(1)対空歩兵を2スタックにすることで、耐久力10までのヘリを一度に粉砕できる可能性が高まる
(2)対空歩兵を3スタック以上にすると、逆にオーバーキルになって貴重なミサイルの無駄遣いが生じるだけでなく、敵の集中砲火を招くおそれもある
対空歩兵(MANPADS)の配置についてのSandyGunfox氏の言葉
私は、前線の背後で敵の航空機が比較的安全に行動できる場所がなくなるように、マップの至る所、特に遊離した建物や、山頂にMANPADSを配置しておくのがとても好きだ。
また、MANPADSは、ヘリラッシュを阻止することにも優れており、マップの端に配置することによって、あなたの前線を通り過ぎてヘリが潜入しようとすることも阻止する。
さらに、私はいつもCV(コマンド車両)の近くにMANPADSを1つ配置するように努めている。
対空歩兵は安価な保険だ