ECMが50%以上のチート航空機を楽々撃墜する方法その2
「皆さんこんにちは、前回はECMが高い航空機の対処の仕方についてレクチャーしました」
「今回の初心者向けWargame: Red Dragon(以下、Wargame: RD)攻略チュートリアルでは、引き続き、ECMが高い航空機の対処の仕方についてレクチャーします」
「マキさん、何か質問はありますか?」
「ねえ、ゆかりん。対空機関砲って、発射速度が高いかもしれないけど火力がいまいちじゃない? だから航空機に命中しても全然撃墜できずに逃げられることが多いような気がするんだけど」
「たしかに、対空機関砲は対空SAMほど火力が強くありませんね。なので、単独で使用した場合は、敵の航空機を撃破する前に逃げられることが多いかもしれません」
「それじゃ、意味ないじゃん! 対空機関砲ってヘリには強いけど、火力が弱すぎて航空機にはてんで使えないよね。だから、あたし、対空機関砲ってもっぱら対ヘリ用のユニットかと思って、Wikiにも下のように書いたんだけど」
マキのWikiへの書き込み
対空機関砲はヘリには使えるけど、火力が弱すぎて航空機にはまったく役に立たない。なので対空機関砲はもっぱら対ヘリ用のユニットとして使用するのが一番!
「マキさん、Wikiにそんなこと書き込んだんですか?」
「そうだけど。でも、あたしの言ってることも、あながち間違いじゃないでしょ?」
「間違いもなにも、マキさん。対空機関砲は、単独で使用した場合は、確かにそのとおりです」
「単独で使用した場合? どういうこと?」
「Wargame: RDの初心者の多くが犯しがちな過ちは、単独のユニットを使って結論を出してしまう点です」
「ですが、Wargame: RDでは、複数のユニットを組み合わせることで、個々のユニットの性能からは予想もつかない効果が生じることもあるのです」
Wargame: RDでは、複数のユニットを組み合わせることで、個々のユニットの性能からは予想もつかない効果が生じることもある
「え! ユニットの組み合わせによって強くなったりするの?」
「論より証拠ですね。実際に、GUNTANKと短SAMを組み合わせた対空戦闘の例を見てみましょう」
「前回お話したように、対空機関砲は1発あたりの命中率が低くても、発射速度の高さが命中率の低さをカバーするので、短時間に数多くの機関砲弾を命中させることができます」
(↓)GUNTANKと短SAMを組み合わせた対空戦闘の例。GUNTANKの機関砲弾を受けたSu-27M。ECM50%のチート航空機でも、発射速度の高い対空機関砲なら余裕で数多くの機関砲弾を命中させられます。
「ここで重要なのは、GUNTANKは、弾丸を命中させるごとに140もの制圧ダメージを与えるという点です」
(↓)GUNTANKは毎分793発もの連射速度と140もの制圧力を有します。
「制圧ダメージ?」
「制圧ダメージを300以上受けたユニットは、8秒間スタン(stunned。気絶)します。スタンしたユニットは、スタン前に行っていたいかなる行動も中断させられ、何も行うことができなくなります」
制圧ダメージを300以上受けたユニットは、8秒間スタン(stunned。気絶)する。スタンしたユニットは、スタン前に行っていたいかなる行動も中断させられ、何も行うことができなくなる
(↓)GUNTANKの機関砲弾を3発受けると、Su-27Mはスタン状態になります。
「でもさ、ゆかりん。航空機がスタン状態になったとしても、別に航空機に対する命中率が高くなるわけじゃないんでしょ?」
「ところがそうでもないようなんです。その証拠に、下の図を見てください」
(↓)Su-27Mがスタン状態になった直後、短SAMのミサイルが当たって、あっけなく撃墜されました。
「え! 短SAMって、基本命中率が40%くらいしかないじゃん! それなのにECM50%のチート航空機を撃墜するなんて、どういうこと!?」
「この不思議な現象について、海外のWargamerのバイブル『200-Page Guide to Wargame: Red Dragon』の著者のSandyGunfox氏は、次のように述べています」
SPAAG(自走対空砲)がSEAD機をスタンさせると
SEAD機のECMは全く役に立たないものとなる
(if some SPAAGs manage to stun them, their ECM isn’t going to do jack shit to save them.)
「ちょ……」
スタン中はECMが働かなくなる
「……って、マジ!?」
「マジみたいです」
「ちょっと、ゆかりん。スタンになったらECMが働かなくなるって、それって、SandyGunfoxさんの個人的な見解じゃないの?」
「私もそう思って、他に裏付けがないか調べてみました。すると、『200-Page Guide』と並ぶ、もう1つの定評の高いガイド、『Wargame: Red Dragon Mechanics Manual』にも同じような記載が見つかりました(第22頁項目9.3参照)」
スタンになった航空機はECMの保護を失うという人もいる。
これは実証されてはいないが、もっともらしいように思われる
(Some say that airplanes that are stunned lose ECM protection. This has not been tested, but does seem likely.)
「マジ!?」
「このように、海外で最も定評の高い2つのガイドが全く同じ結論を述べていることから、かなり信憑性の高い情報ではないかと思います」
「実際、上の戦闘例で示したように、SAMのみだとほとんどミサイルが命中しないSu-27MのようなECMの高い戦闘機でも、対空機関砲の直撃を受けてスタンした途端、ミサイルが簡単に命中する場面が結構見られます」
「でも、スタン状態になるとECMが働かなくなるなんて、いまいち信じられないわね」
「疑問に思うのでしたら、対空機関砲の射撃をスローモーションで追跡してみてください。航空機がスタンした後、ECMが0%の航空機と同様に、機関砲弾が連続的に命中しているように見えませんか?」
「いわれてみると、たしかに……。機関砲弾がいったん命中して航空機がスタンすると、ECMの高低によらず、航空機が機関砲の射程外に逃れるまでずっと機関砲弾が航空機に命中し続けているような気がするわね」
(↓)機関砲弾がいったん命中して航空機がスタンすると、ECMの高低によらず、航空機が機関砲の射程外に逃れるまでずっと機関砲弾が航空機に命中し続けているような場面が多く見られます。
「仮に、航空機のスタン後の機関砲弾の命中率がECMの影響を受けるのなら、航空機のスタン後の命中率は、ECMの高低によって大きく異なるはずです」
「それって、つまり、航空機がスタン状態になった後では命中率が上がる、すなわちECMが働かなくなった証拠ってこと?」
「そういうことになりますね。ただし、私自身、確証はないので、各自対空機関砲とSAMを組み合わせて実験して実際に確かめてみることをお勧めします」
「でも、上で述べたスタン状態とECMの関係が事実とすれば……」
ECMの高い航空機に対しては、連射速度の高い対空機関砲でスタンさせてECMを無効にした上で、レーダーSAM等でトドメをさす連携攻撃が有効
「……であるといえます」
スタン中は、航空機のECMが働かなくなる(各自検証要)
↓
ECMの高い航空機に対しては、連射速度の高い対空機関砲でスタンさせてECMを無効にした上で、レーダーSAM等でトドメをさす連携攻撃が効果的
「このように、ECMの高いチート航空機に対しては、対空機関砲と対空SAMを組み合わせた防空網が効果的です」
「対空機関砲で航空機をスタンしたらECMが無効になるなんて裏技があるなんて、全然知らなかったよ。対空機関砲って、ヘリ対策だけでなくて……」
ECMキャンセラー
としての働きもある
「……のね。そりゃ、使わなきゃ損だわ」
「対空機関砲は、その連射速度の高さとスタンパワーが長所ですが、火力が弱いという短所があります。一方、対空SAMは、火力が高いという長所がありますが、高いECMの航空機に対してはミサイルの命中率が低いという短所があります」
「そこで、対空機関砲と対空SAMを組み合わせることで、対空機関砲の連射速度の高さで敵の航空機を確実に捉えてスタンさせ、ECMが無効になった航空機を対空SAMのミサイルの高い火力で確実に葬り去るという連携攻撃が可能になります」
対空機関砲の長所:高い連射速度とスタンパワー、短所:火力が弱い
対空SAMの長所:火力の高さ、短所:ミサイルの命中率の低さ
↓
対空機関砲と対空SAMの連携攻撃が有効
対空機関砲と対空SAMを組み合わせ、対空機関砲の連射速度の高さで敵の航空機を確実に捉えてスタンさせ、ECMが無効になった航空機を対空SAMのミサイルの高い火力で確実に葬り去る
「このように……」
異なる種類のユニットを組み合わせることにより、その短所を補い、長所を活かした連携攻撃が可能になる
「……のです」
「なるほど、諸兵科連合と全く同じ発想ね」
異なる種類のユニットを組み合わせることにより、その短所を補い、長所を活かした連携攻撃が可能になる
「でも、対空機関砲がECMキャンセラ—として使えるんだったら、もうECM50%以上のチート航空機も全然怖くないわね!」
「今度から対空機関砲と対空SAMを組み合わせて使って、本当にECMが高い航空機が撃墜しやすくなるか、試してみるわね」
「というわけで、今回の初心者向けWargame: RD攻略チュートリアルのまとめです。みなさん、お疲れ様でした」
まとめ
Wargame: RDでは、複数のユニットを組み合わせることで、個々のユニットの性能からは予想もつかない効果が生じることもある
『200-Page Guide to Wargame: Red Dragon』のSandyGunfox氏の言葉
SPAAG(自走対空砲)がSEAD機をスタンさせると
SEAD機のECMは全く役に立たないものとなる
(if some SPAAGs manage to stun them, their ECM isn’t going to do jack shit to save them.)
『Wargame: Red Dragon Mechanics Manual』のResident Mario氏の言葉
スタンになった航空機はECMの保護を失うという人もいる。
これは実証されてはいないが、もっともらしいように思われる
(Some say that airplanes that are stunned lose ECM protection. This has not been tested, but does seem likely.)
スタン中は、航空機のECMが働かなくなる(各自検証要)
↓
ECMの高い航空機に対しては、連射速度の高い対空機関砲でスタンさせてECMを無効にした上で、レーダーSAM等でトドメをさす連携攻撃が効果的
対空機関砲の長所:高い連射速度とスタンパワー、短所:火力が弱い
対空SAMの長所:火力の高さ、短所:ミサイルの命中率の低さ
↓
対空機関砲と対空SAMの連携攻撃が有効
対空機関砲と対空SAMを組み合わせ、対空機関砲の連射速度の高さで敵の航空機を確実に捉えてスタンさせ、ECMが無効になった航空機を対空SAMのミサイルの高い火力で確実に葬り去る
異なる種類のユニットを組み合わせることにより、その短所を補い、長所を活かした連携攻撃が可能になる